【ヘルスケア情報】男性の性機能障害勃起不全(ED)の原因・診断・治療・予防

勃起不全(ED)の原因・診断・治療・予防 勃起不全(ED)は男性なら誰でも起こる可能性があり、国内で1,130万人(40歳代≒20%、50歳代≒40%、60歳代≒60%)がEDであると推定されています。ところが、日本ではED治療薬の使用経験者と使用希望者が5%未満という報告もあり、今ひとつ普及していません。

その理由を尋ねますと、「怖い」「恥ずかしい」「面倒臭い」「費用と時間が割けられない・割きたくない」「薬に頼ってまで治さなくても良い・諦められる」「この機会にセックスは卒業」という声が多いようです。
「セックスは子作りの手段だけ」という煩わしい作業なのでしょうか?
「セックスは子作りの手段だけ」という煩わしい作業なのでしょうか?

話題のメタボリックシンドロームは、糖尿病をはじめ動脈硬化につながり、最終的に狭心症・心筋梗塞・脳卒中という重篤な疾患につながると言われていますが、動脈硬化が進展した時の最初の症状こそEDである、という指摘もあります。

パートナーとのスキンシップは生活に潤いをもたらすでしょうし、たとえセックスの機会が無くても、EDを癒し、EDを予防するライフスタイルこそ、自ずとメタボリックシンドロームや動脈硬化の予防になり、ひいてはアンチエイジング(抗加齢)につながるものと考えられます。

ここでは専門医による近年のED治療に関する概要を通じて、EDの危険因子をご案内いたします。EDの危険因子を取り除く事こそ、EDの予防になりますし、自ずとメタボリックシンドロームやアンチエイジングにつながるものと思われます。

また、医療機関を受診するには心理的ハードルが越えられず、なるべく自己完結したいと考える人に対して、我田引水で恐縮ですが、加齢や心因性による軽症のEDであれば、半世紀を超える実績がある市販薬・OTC医薬品も選択肢になることをご紹介いたします。
勃起不全(ED)の定義
2004年にパリで開催された「ISSM(国際性医学会議)」での定義(要点)
  • ・EDは、「erectile dysfunction(勃起不全)」の略称。
  • ・性交のための十分な勃起が得られない、維持できない。
  • ・一貫して、もしくは頻発して起こる。
勃起不全(ED)の原因
EDには下表のように様々な原因が考えられます。さらに、多くの場合は複数の原因が重なっていると考えられます。そのため、単純にEDの原因を説明できない場合もあるようです。
機能性の原因 ・心因性
・精神疾患(うつ病など)
・その他
器質性の原因

・陰茎性
・神経性
(中枢神経・脊髄神経・末梢神経)

・血管性
・内分泌性
・その他

混合性の原因

・メタボリックシンドローム
・動脈硬化
・糖尿病
・腎不全
・泌尿器科的疾患

・外傷および手術
・加齢
・下部尿路症状/前立腺肥大症
・その他

その他の原因 ・薬物の副作用
・脳幹機能障害など
参照文献:性機能障害(監修:白井將文) 勃起不全(ED)は、本当に加齢や精神的なものが原因?
勃起不全(ED)は、本当に加齢や精神的なものが原因?

古くから、勃起不全は加齢によるもの、精神的なものということで片づけられていたようです。
確かに、加齢やうつ病はEDの危険因子のひとつでありますが、運動不足や不規則な生活リズム、偏った食生活や喫煙といった生活習慣にともなう肥満や高血圧、高脂血症、動脈硬化、糖尿病は、いずれもEDの危険因子と言えます。自ずと、心血管疾患のマーカー、初発症状としてEDを発症する場合もあります。
さらに、運動不足や不規則な生活リズムが結果的に男性ホルモンの分泌低下を招く、という悪循環も、EDにつながるものと考えます。 近年、話題の「メタボリックシンドローム」ですが、先述した心血管疾患の初発症状と結びつくため、メタボリックシンドロームにともなう重篤な症状の兆候こそEDである、と指摘する専門医もいます。

勃起不全(ED)の診断と治療
(1)診断
a. 基本評価

・診察室の環境
・問診
・合併症
・薬物/嗜好品

・運動
勃起機能問診票(IIEF5)
・身体所見
・臨床検査

b. 専門医によるオプション検査・特殊検査
例:血管性EDの診断に対する血管造影検査など
(2)治療
a. 危険因子と合併症への対応
例:禁煙・ダイエット・適度な運動など生活習慣の改善
b. 治癒可能なEDの発見と治療
例:テストステロンの低下、若年者の外傷後の動脈性ED、心因性ED
c. 薬物療法:PDE-5阻害剤(シルデナフィル・バルデナフィル・タダラフィル)
バイアグラ
PDE-5阻害剤として世界初のED治療薬。定評あり。
レビトラ  :
食後に服用しても効果があるので使いやすい。
シアリス  :
長時間にわたり効果を維持するので使いやすい。
いずれも有効成分の基本的な作用機序は同じであり、有効性に個人毎の相性があっても、統計学的に違いは無いと言われています。そのため、患者の希望に応じて治療の初期に3種類をひと通り試したうえで、患者に選択させる、という臨床報告があります。 近年の研究では、これらのPDF-5阻害剤と男性ホルモン補充を併用することで、より効果的な治療が期待できる、という発表が国内外で発表されています。
d. 局所療法
・PGE1の海綿体注射
陰茎性・血管性の器質的原因がなければ、心因性・神経系・内分泌の問題があっても勃起させることが期待できる。
・陰圧式勃起補助具
血管性の器質的問題があっても、物理的に勃起状態とさせることができる。
e. 外科治療
・血管手術
例1:会陰部の打撲で海綿体動脈が閉塞している場合。
例2:陰茎からの静脈に異常な血流の漏れがある場合。
・プロステーシス挿入術
芯となる器具を陰茎内に挿入し、物理的に勃起した状態にするもの。器質性原因のEDに対して、以上に記した治療法がいずれも効果 が無い場合や、他の疾患など諸々の問題から他に治療法が無い場合の治療方法。
参照文献:ED診療ガイドライン(日本性機能学会・2006年)
勃起力減退のセルフ・メディケーション
(1)自己診断
a. 夜間勃起と早朝勃起の確認

性機能が正常な成人男性であれば、通常は夜間勃起現象と早朝勃起現象があります。これは、レム睡眠時に自律神経が活発化することにともなう勃起現象と言われていますが、性行為が無くても性機能に関係する筋肉が衰えないようにするための試運転、という意義が考えられています。
すなわち、夜間勃起や早朝勃起の喪失が続けば、使わない筋肉が萎えてしまうように勃起に関係する筋肉が衰えてしまい、性交の機会があっても十分に勃起できなくなってしまう、という悪循環が懸念されます。
何日も続いて夜間・早朝の勃起が確認できない場合は、積極的に勃起させる対処が必要と思われます。
そこで、先ずは早朝勃起の現象が有る事を確かめることをお勧めいたします。早朝勃起はご自身で確認できます。

b. 国際勃起機能スコア(IIEF)の確認

IIEF5の合計点が12~21点で、「医療機関を受診するほど深刻でないが、朝立ちも最近なくなってしまったし、出来ることなら自己完結したい・・・」と考える人に、次項に記すOTC医薬品によるセルフ・メディケーションをご案内します。

(2)対応策
a. EDの予防と再発防止: 生活習慣・食生活の見直しと運動習慣
a. EDの予防と再発防止: 生活習慣・食生活の見直しと運動習慣

ストレスを取り除き、あるいは健全に発散させて、昼型の規則正しい生活リズム、十分な睡眠、日々の適度な運動を維持し、禁煙、減塩、低脂肪・低カロリーで、バランスの良い食事を摂取するのが「あるべき姿」です。

b. テストステロン(天然型・男性ホルモン)の補充:「グローミン
グローミン

特に生活習慣病の問題もなく健常であるはずなのに、朝立ちを忘れてしまい、気力もみなぎらない場合は、男性ホルモンの分泌不足が懸念されます。
例えばグローミンによるテストステロンの補充であれば、医療で用いる高用量な男性ホルモン投与でなく、生理的範囲内で短期間のテストステロン(天然型・男性ホルモン)の補充となりますので、穏やかに症状を改善することが期待できます。
軽症であれば、男性ホルモンの補充を始めてから早くて数日、通常は約1週間で朝立ちを思い出し、衰えた性機能の回復が期待できます。

c. ヨヒンビン製剤の服用:「ガラナポーン
ガラナポーン

ヨヒンビンはα2ブロッカーと呼ばれる中枢性の作用があると言われており、ストレス等にともない勃起を抑える神経伝達をブロックするので、心因性のEDに対する効果が期待されます。
ヨヒンビン製剤は劇薬に指定されており、血圧への影響が懸念されるため、万全を期すため高血圧や心疾患、動脈瘤など心血管系の疾患がある人にはお勧め出来ません。また、人により動悸など軽度の副作用が現れることがありますが、弊社のヨヒンビン製剤「ガラナポーン」では、これまで重篤な副作用報告事例を経験していません。なお、投与量に対する作用には二相性があり、高用量になると逆効果になるという指摘があります。したがって、高用量にメリットはなく、あくまで低用量の服用が安全で効果的です。

d. a.からc.の併用

以上の対応策について、個々の禁忌に該当しなければ、これらを併用することは可能です。陰茎性、血管性の器質的な問題や、外傷や手術にともなう神経系の損傷といった原因が無く、軽度の加齢性、心因性のEDであれば、ある程度の回復が期待できますので、お試しくださいませ。